拝啓、新緑の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は当支部の事業活動に対し格別のご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、国内における経済情勢は新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中が未曽有の危機に侵され先行き不透明な状況が続き、備北支部の会員企業や日々の生活におかれましても数々の影響が出ているのではないかと思います。4月16日には緊急事態宣言が全国に拡大され、あらゆる感染防止策で全国的に取り組んでおられますが、さらに同宣言が5月31日まで延長となり不安な日々が続く中、一刻も早い事態の鎮静化を願い一日も早い終息を心よりお祈りする次第です。
さて、このたび令和2年度広島経済同友会備北支部定時総会(書面決議)の役員改選において、前伊藤部長の後任として支部長という大役を仰せつかることとなりました。大変微力ではございますが、任された2年間は精一杯務めてまいりますので、何卒ご指導、ご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
今年度は、広島経済同友会のテーマである「広島という才能を眠らせない」に基づき、「魅力ある備北地域の創造=広島という才能を眠らせない」というテーマの下、備北地域の歴史、文化、観光資源、ブランド等備北の宝をさらに磨き上げるとともに、備北地域のイメージアップ大作戦として前年度末に完成した瀬尾公次先生のマガジンポケットや新設した備北支部のホームページを積極的に活用し、魅力ある備北地域の情報発信を行いながら事業を展開していきたいと思います。これらを実践するに当たり、会員の皆様方には各々の知恵やアイデアを存分に出していただき、備北の活性化に繋がるお力添えを是非ともお願いしたいと存じます。
しかし現状はコロナショックという戦後最大の危機に直面しており、まずは支部の会員やご家族、従業員の皆様がご健康であり、影響のある事業所も従来通りの軌道に戻せるよう、何としてでもこの難局を乗り越えることが最優先であります。このため、売上、収益の減少、雇用維持、材料の調達など行政支援を有効的に活用するなど緊急な対策に取り組んでおられると思いますが、こうした中で、たちまち経済同友会として出来ることは、会員相互の連携を図り、協力していくことではないかと思います。会員の皆様には、協力できる範囲で情報を提供していただき、会員の中で助け合えることは是非ともご協力いただければ幸いに存じます。
まだまだコロナウイルスへの対応は長期化しそうですが、社会経済活動再開に向け段階的な指針が示されるなど、出口に向けた新たな動きが始まっています。当支部としてもこうした動向を注視しつつ、事業活動再開に向け進めていきたいと考えます。
どうぞ、宜しくお願い申し上げます。
敬具
令和2年5月
広島経済同友会備北支部
支部長 山縣 隆
県土の約1/4を占める備北地域は、豊富な山林と4つの主要河川など豊かな自然に恵まれており、古くから陰陽連絡の要衝として交易と農林業で栄えてきた。近年では、少子高齢化などにより著しい人口減少に伴って、地域社会における活力が低下しているなか、2011年(平成23年)には備北エリアの観光振興に関する提言書を作成し、観光推進組織体制づくりとして備北観光ネットワーク協議会を結成し観光地域づくりを進めてきたが、人口減少、人手不足のほか中山間地域が抱える課題は山積みで、地域振興策には農商工業及び教育を含めた総合的な視点での取り組みが必要不可欠となっている。
こうしたなか、備北支部では前年度研究、議論してきた高齢者の移住対策や地域活性化対策を会員各々の知恵と力を発揮して具現化するとともに、「広島という才能を眠らせない」という広島経済同友会の活動テーマに沿って、「備北地域という才能の発掘、磨き込み、価値の創出」を行い、新設した備北支部のホームページや提言により積極的な発信に努める。
さらには、広島経済同友会最大の特長である支部制を活かし、本部や各支部、行政と密に連携しながら備北の発展に寄与すると共に、広島経済同友会全体の活動にも積極的に参画し広島県全体のさらなる発展に貢献する。